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「花摘む野辺に -夕張追憶」・菊地慶一さん

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ズリ山とルピナス 夕張で2007年撮影
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                菊地さんが出版した「花摘む野辺に -夕張追憶」

1984(昭和59)年55日に、北海道夕張市鹿島で保険金殺人事件が起きた。炭鉱に労働者を派遣する暴力団夫妻が、従業員(組員)に従業員宿舎の放火をさせ、従業員と子供、6人が犠牲となり、また消火活動をしていた消防士1人が殉職した。火災の時、窓から飛び降りて足を骨折した従業員が後に自供し、宿舎と従業員に保険金が掛けられていたことから保険金(13800万)目的の殺人事件であることが判明した。裁判で死刑判決が言い渡され、首謀者の夫妻は死刑となった。


花摘む野辺に -夕張追憶」を出版した菊地慶一さんは、犠牲者の中に高等小学校時代の同級生がいることを知り、夕張に行き同級生の生きた証を調べる。戦後の混乱期、村を出てからずっと行方不明だった同級生は、最後は南大夕張炭鉱の下請け労働者だった。彼は、子供の頃歌うのが好きだったという。本のタイトルの「花摘む野辺に」は、西条八十が作詞し、古賀政男が作曲した「誰か故郷を想わざる」 の冒頭の部分で、菊地さんの同級生に対する思いが強く感じられる。

悲しい事件であるが、これも炭鉱の事実として忘れてはならないもので、ぜひ一読してほしいと思う。


本の問合せ先は菊地慶一さん

Mail:kk4771@basil.ocn.ne.jp

TEL:090-7654-4771

送料は当方負担で、振り替え用紙同封。


菊地慶一(きくち けいいち)1932(昭和7)年 旭川生まれ、85歳。13歳の時釧路で北海道空襲に遭い、オホーツク管内の山村に疎開、戦後開拓を経験する。代用教員を出発とし、小学校、高等学校の教員を勤める。網走市に在住した44年間、流氷観察と記録にあたりながら児童文学をはじめ、流氷、北海道空襲、戦後開拓、捕鯨などの、庶民史の記録を出版してきた。


毎日新聞記事https://mainichi.jp/articles/20170615/ddl/k01/040/169000c



by ysnowy | 2017-06-25 14:37 | 夕張 | Trackback | Comments(2)
Commented by 猫おやじ at 2017-06-29 00:04 x
ルミナスの生育環境は-5から25度。そういうことをあまり気にせず成育する、それでいてバタくさい派手な花ですね。九州地方におじゃました、東京オリンピックのころ炭鉱地帯の花は、ほとんど「セイタカアワタチソウの世界。さすが北の大地は絵になる風景を残してくれます。株主総会も佳境。総会土産も役員との懇談会も急激に減り、きょうの三菱マテリアルでは、50年株主として再会を絶叫要望いたしました。もうすぐ知事選。生来、保守党支持ですが、公明党幹部のいうように最近は議員の「オウン ゴール」の連続。困ったものです。自分の会社のトップも文部大臣や自治大臣をさせていただきましたが、これほどの軽さはありませんでした。
Commented by ysnowy at 2017-08-04 15:43
野生化したルピナスはかつての炭住街のなごりですね。
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