![]() 美術館から見た海 ![]() ベン・シャーン展の図録(左)と写真集 ![]() 写真集から ![]() 美唄にある「習作 人民裁判事件記録画」1950年 先日、神奈川県立美術館・葉山で1月29日まで開催されている「ベン・シャーン クロスメディア・アーティスト」展を見に行ってきた。昨年から開催されていて「行こう」と思っていたが写真展の準備などがあり、この時期になってしまった。私は特にベン・シャーンの写真が見たかった。私の本棚の片隅にボロボロになったシャーンの写真集がある。『BENSHAHN PHOTOGRAPHER』(1973年)で学生時代の80年代はじめに池袋の洋書店で手に入れたもの。当時の私にとっては高価な買い物だった。なぜかベン・シャーンという作家の名前が印象的で写真もあまり見ずに衝動買いしてしまった。写真の印象はウォーカー・エヴァンスが35ミリでスナップしているような印象だった。そのときは勉強不足で、後に2人はFSAで一緒に仕事をしていた事を知った。 そんな写真集がある時、集合住宅の水漏れで水にぬれボロボロになってしまった。その時処分しようと思ったが、捨てられず本棚の一番目立たない片隅に追いやられた。その写真の現物が見られただけでも満足だった。写真以外のベン・シャーンの作品について私は「凄い、見るべき」としかいえないし、言葉でうまく表現できない。そのぐらいやはり凄い。 今回の展覧会は、このあと名古屋、岡山、そして福島県立美術館へと回るがアメリカの美術館から借りた作品70点は岡山までと言う。1月23日の毎日新聞朝刊2面にこのことが書かれている。詳しくは紙面を読んでほしい。つまり70点は福島では見られない可能性が高いのだ。放射能の影響だと言う。すごい皮肉である。第五福竜丸事件なを描いた「ラッキードラゴン」(福島県立美術館蔵)などの作品を製作したベン・シャンーが、存命だったらどう思うのだろうか。聞いてみたくなった。ぜひ展覧会に足を運んでほしい。 ベン・シャーンの一連の作品を見て、私は北海道美唄市にある「習作 人民裁判事件記録画」を思い出した。1950年に三菱美唄炭鉱の美術サークルの5人が共同製作した(193、9×130、3)の絵は、戦後すぐの労働争議のなかで、経営者たちの責任追及まで及んだ「人民裁判」を描いたものである。 私は目黒区美術館での「文化資源としての炭鉱展」で見て、また見たくて昨年の美唄での写真展の時に美唄市の収蔵庫で見せていただいた。これは私の勝手な推測だが、当時の美術サークルの人たちは、シャーンの作品から少なからずとも影響を受けていたのではないだろうか。目黒で展示した炭鉱のポスターなども私はそのように推測してしまった。 ベン・シャーン展、今度は福島で見たい。
by ysnowy
| 2012-01-27 11:59
| 炭鉱
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Comments(4)
社会派の絵画というのは、日本ではあまりみかけません。写真に代わる「報道」の原点というものなのでしょうね。国立新美術館が無料の日。にゃんこと氷雨の中みてきました。抽象的な板切れと布の彩色、金属の造形。足元の鉄板を踏んでしまい、係員に「それも、作品です」と叱られました。普段ですと1000円以上かかるようですが、私には、とても普段ゆくとろでは、ありませんでした。
0
猫おやじさん
このような時代からこそベンシャーンの作品を見る価値があると私は思います。 国立新美術館に行ってきたのですか。抽象的な作品?私も踏みそうになったことがあります。係員に注意されました。展示方法に問題があるではと思いましたね。
本当に今だからこそまたベンシャーンの作品をみて感じることがあると思います。ビキニデー集会に参加してみてまた考えました
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