1982年・夕張新炭鉱で
2012年・夕張新炭鉱で
人間の記憶というものは徐々に薄れていくものだと思う。
しかし、一枚の写真はその時の状況を思い出させる。
通洞の西口から人車に乗って、事務所にたどり着いた時、一台の救急車が目に飛び込んできた。
咄嗟に事故の犠牲者だと思った。
その時は近づくことができず、その場でやっと何枚かシャッターを切った。
この写真は、私にとって初めて炭鉱事故を感じたものだ。
現在は当時の事務所はないが、今でも雪の中を走り去った救急車を思い出す。
あれから30年以上が過ぎた。