夕張・真谷地墓地で
夕張には友子の墓が数多く残っている。
友子は坑夫の共同体組織で、三年三月十日の修業期間を経て一人前の坑夫として認められ、友子のきまりの中で坑夫としての腕をみがき、成長するにしたがい舎弟分や子分をもち、彼らを教育し、兄分になり、一人前の友子親分となった。日常生活でも相互扶助の制度があり、友子坑夫の同胞意識は肉親以上のものだったという。(わが夕張から)
親分が亡くなると、子分が墓を建てた。それが友子の墓である。
夕張では、末広や楓、真谷地墓地などには数多くみられる。
私は炭鉱を知る上で貴重な文化財の一つだと思うが、近年は墓石が倒れるなどし、荒れ果てた感じとなっているのは残念である。