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破棄される三笠市民会館の緞帳

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                 緞帳には北炭と住友の炭鉱名が書かれている。
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三笠市民会館で写す

北海道三笠市の三笠市民会館の緞帳(写真)を新しいものに掛け替えをし、古いものを破棄する方針を市は昨年末に示した。
古い緞帳は横11.5メートル、縦6メートルの大きさで、1969年の開館時に作られたもの。
当時の三笠市の基幹産業であった石炭を主にモチーフにしたもので、採炭する炭鉱マンの姿や竪坑やぐらなどが描かれている。デザインは三笠美術協会が担当し、石炭会社である北炭幌内鉱業所と住友奔別鉱業所が贈った。費用(緞帳と付属品)は当時の金額で250万円かかったという。
北海道には上砂川や歌志内に炭鉱が描かれたものが現存するが、制作されてから半世紀ちかくも経ったものはなく、貴重な炭鉱の文化財であることは間違いない。先日、緞帳を見てきたが、今も美しく、デザインから力強さを感じた。
三笠市は石炭産業と共に歩んできた。そして、石炭を産することで日本の近代化や戦後復興に貢献してきたのは事実である。時代は刻々と変化してきたが貴重な産業遺産として今後も使うのが望ましいのではないだろうか。破棄するのはあまりにも惜しい。三笠市はもう一度考え直してほしい。
by ysnowy | 2015-02-09 20:21 | 炭鉱 | Trackback | Comments(2)
Commented by 猫おやじ at 2015-02-12 17:41 x
1969年の250万円というと、現在では1000万円。金額はともかく、簡単に廃棄とは悲しい限りです。渋谷の放送局で日曜20時ドラマのミニ展示。説明文に誤り多数。応対の人たちは「制作に伝えます」とか「これが正しい」とか好き勝手。4人目の副館長までもが役所的対応。呆れたものです。銀座ニコンサロンで石炭写真を拝見。山野炭鉱事故の悲惨な写真に、見るのが、つらくなりました。
Commented by ysnowy at 2015-02-13 09:42
猫おやじさん、お久しぶりです。
三笠の緞帳は残すべきものだと思っています。
北海道での最初の大規模炭鉱発祥の地である幌内(三笠市)は、夕張とちがって美術作品が残っていません。そういう意味でも貴重なものです。本橋さんの「炭鉱」はいつ見てもいいものです。昨日私も見てきました。盛況でした。
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